2月17日(月)、6年生の国語の授業の様子です。

立松和平さんの物語「海の命」を読んでいます。叙述をもとに、自分の考えをワークシートにまとめ、小グループで交流しているのですが… あれれ?ワークシートがピンと立っていますね?

実はこれはプリント立てではなく、ipadです。物語文を読み深める際、友だちの意見も参考にできるよう、より交流しやすくするよう、このような道具も活用しています。

教室前面に本文を拡大掲示して、みんなで読み取る際の「根拠」となるところを色分けしています。

ここが先生の教卓。このipadから、みんなのipadと前面のモニターへ…

 

…今日の課題が示されます。

もちろん、黒板には「今日の読みのめあて」が。いよいよ物語もクライマックス。主題に迫るめあてです。

まずは各自がシートに自分の考えを書き込みます。シ~ンとしたムードの中、頭の中のことを文章に表しています。

そして、グループで考えを出し合います。参考になった意見は、自分のシートに青ペンで書き足します。

 

書き上げた自分のシートを写真に撮って…

 

ドラッグして「提出ボックス」に入れると… 

先生のipadに届き、モニターにそれぞれ映し出されます。

手元でも、それぞれの友だちのシートを拡大して見ることができます。なるほど~、そんなふうに読んだかぁ…。

さて、ここからが大事。各グループで交流した意見とともに自分の考えを述べます。先生は黒板に整理していきます。

「(主人公の漁師)太一が瀬の主(クエ)を殺さずに『済んだ』のはなぜか?」…この『すんだ』に大きな意味が込められているみたい。「済む」を辞書で調べます。…いくつか意味はあるけれど、この場合「安心した」が合いそう。

尊敬するおとう(父)が命をかけてたたかった瀬の主クエを、自分の手で勝利してこそ初めて「一人前の漁師」になれる…。しかし、自分にその力はあるのだろうか。たおさなくても『済む』のなら…。泣きそうな気持ちで太一は思う。…しかしその時、目の前の大きなクエに尊敬するおとうの姿を見る…。

先生とみんなとのやりとりで、叙述をもとにした読みがどんどん深まっていきます。まだ結論には至りませんが、今日のめあてに対する振り返り、自分のファイナルアンサーを赤ペンでシートに書き込みます。

今日のめあては達成できたかな?

 6年間の小学校国語科の最後の単元は、卒業していく6年生が自身の生き方について深く考えることができる物語が設定されています。これまで積み重ねてきた国語の力を発揮して、友だちの考えも参考にしながら、自分なりの読みを深めている6年生です。

…その学習活動に、新しい道具ipadもちょっと活躍しています。