10月26日(火)文化芸術鑑賞会を行いました。これは国の事業で、一流の文化芸術団体が小学校・中学校等において講演し、子どもたちが優れた舞台芸術を鑑賞する機会を得ることにより、子ども達の発想力やコミュニケ-ション力の育成につなげることを目的としています。今年度は、大蔵流山本会の皆様に来ていただき、狂言を鑑賞しました。狂言は笑いを通して人間を描きます。狂言では登場人物の失敗を作品の中心にすることが多く、その失敗は人間の欲であったり、見栄をはったりなど、誰しもが思い当たることで、大らかで朗らかな笑いであることも学びました。

    

(柿山伏)木の陰に身を隠した山伏を見つけた畑の主は、素知らぬ顔をし、あれはカラスだ、サルだと呼びかけるので、やむなく山伏もその鳴き声をまねします。厳しい修行をつんだ山伏が、お腹がすいたから柿を盗んで食べてしまうという、自らの浅ましい行いのせいで畑の主に散々からかわれたうえに、痛い目にあうというお話です。

    (附子)主人が毒薬の「附子」だといったものが黒砂糖であることを知った太朗冠者と次郎冠者は、これを全部なめたあげく、主人の大事な物をわざとこわし、相撲でこわしてしまったため、死んでおわびをしようと思って「附子」をなめたと言い訳をします。二人がこわごわ「附子」に近づく場面や太郎冠者の言い訳のとんちに笑いました。

子どもたちには少し難しかったかもしれませんが、600年以上も受け継がれている日本の伝統文化に触れることができてとても貴重な体験になりました。本日来て下さった方は重要無形文化財に認定されており、6年生の国語の教科書にも載っているそうです。