今日は、警察の方に協力していただき、不審者が学校に侵入したという想定で避難訓練を行いました。

訓練後、校長講評ということで次のような話をさせてもらいました。ご家庭でも、いざというときの確認しておいてほしいと思います。
 
-------------【講評】----------------
 
 
 今日の避難訓練は、不審者が学校に侵入したことを想定した避難訓練でした。
 人間は経験をすることによって、行動の仕方を学びます。
 もちろん今日の避難訓練は疑似体験ではありますが、いざという時に、適切な行動を取ることができるように何回も経験を積むことが大切なのです。
 これは、いざというときに、自分の命や友だちの命を守るための重要な行事です。
 今から約20年前に大阪の池田小学校に不審者が入り、子どもや先生に刃物で次々に襲いかかるという、信じられないような事件が起こりました。昼間のしかも安全と思われていた学校で、このような事件が起こるなどと、誰もが想像もしていなかったことでした。もし、実際にこのような事件に遭遇し、避難しなければならなくなった時には、きっと「焦り」が出て、「パニック」になるかもしれません。
 まず、放送の合図があればしっかりと耳を傾けることが大切になります。「一人の行動が10の人の命、100人の命にかかわるかもしれない」という意識もつこと、そして自分の安全が確保できたならば、次は支援者になることも大切です。
 「子どもになんか何もできない」と言う人がいるかもしれません。でもそんなことはありません。怖がって泣いている友達がいたら、そばに行って「大丈夫だよ」と声を掛け、励ますこともできます。高学年になればバリケードをつくるお手伝いもできるでしょう。
 今回は不審者に対応する避難訓練でしたので、まず避難して命を守ることを第一とし、最低限のところまでの訓練としました。実際は、不審者だけでなく、地震・火災、「強風・河川の増水」そしてそれに伴う停電・浸水などいろいろな危機が訪れることがあると思います。
 奈良県は今まで大きな災害が少なかったので、私たちはついつい災害を他人事のように感じてしまいます。しかし、このコロナ感染症についてもこんな状況になるということを今まで誰が想像していたでしょうか?
どんな災害がいつ起こるかなど、なかなか予測はできません。だからこそ、もう一度、いざというときの準備、「心の準備」、「ものの準備」、家族との「連絡の準備」など確認してください。
 
ぜひ、この機会に一度、家庭でも子どもと話しあってみてください。